プロポーズは男性からが当たり前はもう古い
「草食系男子」という言葉が登場したのは、2000年代初めの日本です。一方、「肉食系女子」という言葉は、2010年代中頃に日本で注目されはじめました。「肉食系女子」とは積極的で自立した女性像を表現しています。
アラフィフ世代は、男性が女性に告白して付き合い、プロポーズは男性からが当たり前という価値観でしたが、2024年の現在では恋愛の形も多様化し、受け入れられるようになってきているのです。 それにともない、「肉食系女子」という恋愛や性生活、結婚などに対して自ら積極的に働きかける人も増えました。 一方で、「奥手のアラフィフ男性」も存在します。今回はそんな草食系50代女性と肉食系50代女性のストーリーをご紹介します。
草食系50代男性と、肉食系50代女性の体験談
波乱の初デート
男性・幸助さん(仮名)は、50代で初婚の奥手の男性。同じく50代の女性・洋子さん(仮名)は、恋愛経験豊富でバツイチの肉食系の女性。 「仕事一筋で同年代の独身女性と出会う機会がなかった」「恋愛経験が少ないので、女性と話す時に緊張してうまく話せない」と、結婚相談所に入会しました。
相談員が女性との話し方をメインにアドバイスしましたが、奥手のためかなり苦戦していました。 お相手に求める条件は、「話しやすい人」「食事の時間を一緒に楽しめる人」の2つだけ。年収が1000万円以上あるので、女性からのお見合いの申し込みはたくさんありました。
しかし、デートの場所や時間の調整も男性まかせで受け身の女性ばかりで、なかなか深い関係には発展していきませんでした。
そんな幸助さんと洋子さんが初デート。1回目のデートで早々に事件が発生しました。帰り際、洋子さんが駅前で幸助さんをハグし、「キスして」とせがんだのです。幸助さんは驚いて、軽く受け流してしまったそうです。
奥手の幸助さんは突然キスをせがまれて驚き、相談員に「どうしたらよいかわからない」と相談。 相談員は「洋子さんが純粋な方ですので、よほど幸助さんのことを気に入ったのでしょう。このご縁を逃したくないという焦りのようなものもあったのかもしれませんね。そのくらい積極的な女性の方は幸助さんにお似合いかもしれませんよ」とアドバイスしました。
幸助さんも洋子さんが素直な方で自分に好意を持ってくれたことを素直に受け止めました。また、自身が奥手だということは知っており、本気で結婚相手を探したいと考えていたため、逃げずに向き合うことにしたのです。
一方で、相談員は洋子さんに対しては「幸助さんは奥手ですので、もう少しゆっくりと距離を縮めた方がよいと思いますよ。決して、洋子さんのことを拒否されたわけではなく、初めてのことで驚かれたようです」と説明。 洋子さんも「直観で気に入って、気が焦ってしまいましたが気をつけます」と素直に聞き入れました。
仕切り直し!ゆっくりモードで、デートを何度も重ねるうちに
幸助さんは「洋子さんは会社員でお子様も立派に育てられて尊敬できる。」「しかも、今までの受け身の女性と違ってリードも上手にしてくれるので居心地がいい」と徐々に成婚も考えるようになっていったのです。 そして最終的には、一郎さんから「結婚してこれからも一緒にいてください」とプロポーズをされました。
「リードされまち」の女性から脱却してみて
『洋子さんはもともと素直な方だった』ということ、また『洋子さんの素直な行動を幸助さんも素直に受け止めた』ということが成婚の最大のポイントと言えるでしょう。相談員のアドバイスをお二人とも素直に受け止められような方だったので、成婚に繋がったともいえます。
やはり成婚に繋げるには、それなりの覚悟が必要といえるでしょう。真剣さがお相手も伝わるはずです。そのためには、奥手の男性に対して、「男性がリードしてくれるもの」「話しが面白くない」「エスコートが下手」などとケチをつけずに、女性から積極的にエスコートしてあげる潔さも必要かもしれません。女性であっても、年下であっても、積極的にリードしてもいいのです。もちろん、引き際もダイジですが。
特に成功してきたアラフィフ女性は、「ここまで1人で生きてきた」「仕事も経済的にも困らない」という自信のある方が多いせいか、なかなか自分を変えることが苦手で、「大した男がいない」と愚痴って退会される方もいます。この際、世の女性たちが抱きがちな「なぜこの私がリードしなきゃいけないの?」というプライドは捨ててしまいましょう。