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60歳で年下のイタリア人男性から求婚されて

仕事一筋の人生を歩んできて

 晶子(しょうこ)と言います。教員だった母が歌人の与謝野晶子みたいに新しい女性として生きて欲しいという願いをこめてつけてくれました。

 重いですよね(笑)。でも結局は「新時代の女性たれ」みたいな母の方針に影響された人生を歩んできました。60歳になるまで結婚も出産もせず、仕事ばかりしてきたんですから。

 仕事は出版業界です。フリーの時代も会社員だった時代もあります。著名人の取材もたくさんしたし、編集プロダクションの立ち上げに加わって、寝ずに仕事をした日々もありました。

 世代的にバブル経験者。ジュリアナ東京で扇子を振ってました(笑)。仕事と遊びに没頭してあっという間に60歳。今は退職して一応フリーのライターという肩書です。

若い女性たちへの嫉妬心

 私が20代のころは、「仕事か結婚か」という分け方をする時代でした。私の働き方は典型的な「昭和型モーレツ」です。若い子には共感されなかったと思います。でも、私が駆け出しのころは、それくらいでないと社会に居場所なんてなかったんです。

 新しいスタイル「仕事と育児と両立」のため、会社の制度を整えたり、サポートしたりいろいろ頑張りました。そのころ、私はとっくに「産むタイミングを逃した」女だったので、若手の女性社員に苦々しい思いをもっていたことを告白します。こんなこと、他では決して言えません。

 なぜもっと、「女としての幸せ」を追求しなかったんだろう、本当は恋も結婚も子育てもしたかったんじゃないの?なぜ、脇においたんだろう。年をとればとるほど、そんな想いが強くなっていきました。レオナルドに出逢ったのは、そういう気持ちをふつふつと抱えていた時です。

近所にできたイタリア料理のレストランで運命の出逢い

 自宅の近くに新しいイタリアンのレストランがオープンしました。職業柄、新店がオープンするとすぐに見に行きます。まだコロナも完全に収束していないタイミングでしたし、興味もありました。

 ランチタイムを狙っていくと、お店にはイタリア人?とおぼしき外国人男性が二人。あと日本人のウェイトレスさんが一人。普通にランチコースを頼んで美味しくいただきましたけど、パスタだけ、ちょっと舌にあわなくて半分くらい残しました。

 会計はテーブルでするスタイルで、一人の白いシャツを着た外国人男性が近づいてきました。「パスタ、気に入らなかった?」と心配そうな顔で聞いてきたんです。流暢な日本語でした。「あ、美味しかったですよ。でもダイエット中だからセーブしました」と答えましたが、「ほんと?本当のこと言ってほしいなあ。日本人は、言わないから」と笑顔だけど目が笑っていません。「ちょっとクリーミーすぎたかな、私には」。本当のことを言っちゃいました。彼は「ああ~、そうか!アリガトウ。また来てね!絶対!次は失敗しないから」来てね、と何度もお願いをされながら見送られました。お茶目だけど真面目な人。それがレオナルドとの出逢いでした。

レストランの常連に

 自宅から近いこともあって、私はそのレストランに通うようになりました。レオナルドは私がくるといつも同じテーブルにとおします。そして「ショウコサン、チーズ好きでしょ?パルミジャーノレッジャーノ知ってる?イタリアチーズの王様。食べてごらんよ」などなど気さくに会話をする仲に。「うん!すーっごくコレ好き。美味しい!私好みだわ」って喜んでみせたりして。

 実は飲食店のレポートを担当して食べ歩いていた時期があるんです。過去の取材経験から感想を求められたときは、具体的な表現と、少し大げさなリアクションを心がけていました。彼からも率直な意見や感想を求めていると感じていましたし、実際レオナルドは私の反応が嬉しかったみたいで、私をいつも特別扱いしてくれました。

距離が縮まったアフターディナー

 ランチタイムは忙しいし、私も仕事があるので、ディナータイムに顔をだすことが増えていきました。たいてい、ラストオーダーの直前に入店して最後までいる客が私。店がしまって、ウェイターとシェフが帰ってからも、私だけ残って二人でワインを飲む日も。彼がお店のオーナーなんです。でも彼は言います。「僕のベースは料理人。シェフとして働いてきた。だからクッキングは好き。でも今は経営・管理ビザだから厨房にはあんまり立てないんだ」

 あっという間に仲良くなりました。レオナルドは中肉中背で少し童顔の男性。人懐っこく、人を笑わせるのが好き。でも仕事に対する姿勢はプロフェッショナルそのものです。上手に他人とつきあうけど、自分の意見はめったにまげない。・・・私に似ていると思いました。

 レオナルドもそう思ったみたいで。「ショーコに会えて本当にラッキー。ショーコは嘘つかないでしょ。本音で話せるから」。

 そのうち、レストランの外でも会うようになって。お出かけ先はいつも他のレストラン。他店で食事をするのは勉強です。ジャンルを問わず、フレンチもジャパニーズも、休みの日にたくさんのお店をおとずれました。

お友達と恋人の境界線って? 

 お友達として、おつきあいしていました。でもお酒が入ると、男と女モードが入ることもあります。男である彼のスイッチがさきに入るみたい。男の人って本能なんでしょうが、常に「女」を求めていますね。ご飯を食べてぶらぶら歩いて帰っているときに自然と腕を組んだり、ハグしてきたりするんです。顔を近づけてきて「ショーコは結婚してないよね?してたらここにいないでしょ。僕もそうだからね」とお互いの状況を探り合って(笑)

年齢をカミングアウト。彼の反応は・・・

 私から彼のプロフィールをたずねたことはありません。年齢、学歴、結婚歴。日本語が達者なので、日本在住歴が長いのは予想できましたが、私たちはあくまでワインとご飯の食べ歩き仲間。あれこれ質問攻めにするのはみっともないと思っていたんです。

 でも彼との間に男と女の匂いがしてきたときに、思い切って言ってみました。「私、来月60歳になるの」。「本当?じゃあ今59歳?見えないなあ。40代かと思ってた」。嘘か本当か、嬉しいことを言ってくれます。「レオは?」。「あててみて」。「46歳」。「わお!なんでわかったの?正解」。本当かどうか知りませんが、信じることにしました。

 「ワインも女性も熟成期間が大切。ショーコはオシャレでセンスがよくて、僕が理想とする女性だよ」どこかで聞いたことがあるようなことを言います。「ショーコ 愛してるよ!」とギューッとハグ!彼の反応があっけらかんとしていたので私は安心しました。でも私は恋にどっぷりつかるには慎重すぎる性格なんです。

利用されてる?これはロマンス詐欺なの?

 彼のことは好きでしたが私は大人です。色んな恋模様をみてきました。外国人ときいて真っ先に警戒するのがロマンス詐欺です。彼からお金を要求されたことは一度もありませんし、こちらからしたこともありません。レストランの食事代はいつも割り勘でしたし。でもなんで私?何か下心があるのかも?という疑いはいつも持っていました。

60歳の誕生日を二人だけで祝ったとき・・・

 レオと出逢って半年ほどたった後、彼が食事に招待してくれました。場所は彼のお店。休店日を利用して私の60歳のバースデーを貸し切りで祝ってくれました。二人の共通の知り合いはいないので、二人だけです。彼の手料理を食べて、彼が選んだワインを開けました。

 「僕のことをきちんと話していなかったね。僕は20年前に技能ビザで日本へきて、イタリア料理のシェフとしてキャリアをスタートしたんだ。自分でお店をもちたくなって、今は経営者として頑張っているよ」。真面目な顔で彼が話しだしたので、私も身構えました。「このお店をもっとよくしたいと本気で思ってる。ショーコは料理にも詳しいし、話も合うし、僕のパートナーになってもらいたいんだ」。「パートナー?」。

 パートナーって色んな意味にとれますよね。彼もそれは分かっていて「今のままでもいいし、友人や恋人としてレストランの経営にアドバイスをくれる立場でもいい。でも一番僕が望むのは結婚して一緒にこのお店を経営して欲しいんだ」。「!」。

 プロポーズです。

伝えらえた、プロポーズの目的と未来像

 彼は立て続けに言いました。

「僕のメリットは日本人と結婚すれば、今より制限なく日本で活動できる。今のビザは更新が必要で毎回手続きが大変なんだ」。「日本人が求めているものが時々わからなくなる。ショーコにアドバイスをしてほしい」。「そして、君にもメリットがある。美味しい料理がたくさん食べられる。イケてるレストランオーナー夫人になれる(笑)」。「取材のリクエストがときどき来るんだけど、君に対応してほしい。オーナー夫人として。素敵だと思わない?君はうまくやると思うな。僕たちベストパートナーだよ」。「そして僕は君を尊敬している。これ、本当」

 すぐに返事ができませんでした。「あなたのことが好き。でもすぐにお返事はできないわ。考える時間が必要なの」。「もちろんさ」。その日はそれで家に帰りました。

取材をする立場から、される立場へ

 はっきりと自分の要求を伝えてくれたことで、私は安心しました。甘ったるい「君を愛している」という言葉よりもずっと説得力があったし、現実的だったから。そう考えると確かに、彼と私はベストパートナーだと思い始めました。

 今まで出逢ってきたレストランの経営者やその奥さんたちを思い出しました。私が「あっち側の人」になる。それはとても素敵なことのような気がしてきました。

 「彼とお店を育てる」「イタリアンレストランのオーナー夫人」これが新しい私の仕事なのかもしれない。そして私は1週間後、彼にYESを伝えたんです。とても喜んでくれました。

 実は入籍しても生活はまだ別々です。長く生きてきたので簡単には1つにできません。仕事も続けています。でも夫と毎日レストランで会います。今までの自分とは異なる自分に60歳で出逢えました。

 今度、取材を受けるんです。簡単な馴れ初めも紹介することになっています。奥様はもともとレストランの常連客で・・・といった感じでしょうか。照れますね。でも素直に嬉しいです。今さらですが、恐る恐る手探りで、妻として、女として、充実した日々を過ごし始めた私です。

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