さまざまな理由で熟年離婚を決断したとき、事前準備をしておくことで交渉を有利にすすめられます。
不倫や家庭内暴力など相手に離婚の原因がある場合はもちろん、自分の意志で離婚を決めたとしてもやるべきことを知っておくことが大切です。
そこで今回は、離婚を決めたら事前に行っておくべき7つの準備を紹介していきます。
熟年離婚後も、充実したライフスタイルを手に入れるために非常に大切なことをお話していきます。
熟年離婚をスムーズにする7つの準備
熟年離婚のメリットの一つは、人生経験を積んでから離婚をするので、感情的になりにくく落ち着いて準備できることです。
離婚自体は役所に離婚届を出すだけで完了しますが、夫や家族に理解を得て、離婚後の生活を守るためにはあらゆる準備が必要です。
心の中で離婚を決めたら、これから紹介する準備をすすめていきましょう。
証拠集め
夫が不倫をしていたり、家庭内暴力をふるっている場合は、離婚を切り出す前にできる限りの証拠集めを行いましょう。
証拠となるものには例えばこんなものがあります。
- 不倫相手と夫とのLINEのやりとり
- 現場の録音や動画
これ以外にも、夫から浮気がバレたことに対する謝罪のメールを受け取っていたり、不貞やDVと因果関係のあるデータは証拠になる可能性があります。
ただし、スマホを盗み見て証拠集めをしていることが夫にバレてしまうと、反対に控訴される危険もあります。
なので費用はかかりますが、探偵に身辺調査を依頼することも検討しましょう。
また、表向きは不倫しているそぶりがなくても、離婚前には一度身辺調査を探偵に依頼するという人も多いようです。
離婚協議
証拠が集められたら夫と離婚協議をします。
仮にDVを受けていて直接の協議が難しければ、家庭裁判所や弁護士など第三者に仲介を依頼することも検討します。
直接話す場合は、証拠がある分有利な立場にあるものの、高圧的な態度にならず落ち着いて話しましょう。スムーズに離婚協議を進めるためには相手にも冷静でいてもらう必要があります。
弁護士や家庭裁判所への相談
弁護士や家庭裁判所を利用するケースは主に2パターンあります。
- 夫が離婚を拒否する、直接話ができないなどの理由で夫婦同士の協議で合意に至れなかった場合
- 離婚合意後の財産分与や親権、慰謝料など法律的な権利の取り決め
離婚自体は役所に離婚届を提出するだけで完了しますが、法律的な利益を守るためには弁護士や家庭裁判所の力を借りる必要があります。
資産や財産の整理
夫婦の共同財産に当たる結婚生活中に購入した家や車は、売却後の利益を折半し「財産分与」として受け取ることが可能です。
また、口座の名義が夫のものでも結婚生活中に蓄えた貯金は財産分与の対象になります。
財産分与は離婚後2年が経過してしまうと請求権を失ってしまうので、離婚まえに知っておくべき事柄です。
ただし、結婚期間外に購入したものは財産分与の対象にはなりません。
子どもや家族への理解
子どもや同居している両親がいる場合は、夫婦の離婚によって生活環境が変わってしまいます。
離婚が一緒に住む家族を巻き込んでしまうのであれば、離婚前に理解を求めましょう。
子どもの親権については家庭裁判所で判断してもらうことになります。この際も、夫が離婚有責者であれば証拠集めが重要になります。
新しい生活環境の準備
離婚を決めたら離婚後の生活についても準備しておきましょう。
離婚後に今の住居に住めなくなることを考えて、なるべく今の環境と近い引っ越し先や引っ越し料金をあらかじめ準備しておく必要があります。
また、名字が変わるのでクレジットカードや銀行口座の名義変更なども必要です。
保険も夫婦で組んでいた場合は見直さなければならず、離婚をすると各所での手続きは必ず起こります
もし今の名字であることに抵抗がないのであれば、離婚後であっても結婚中の名字を名乗ることも可能です。
精神的な心構え
法的な準備、経済的な準備以外にも、心の準備をしておくことが大切です。
離婚によって、今まで送ってきた生活は大きく変化します。
引っ越すことで友人や知人と疎遠になることは考えられますし、場合によっては転職も必要になるかもしれません。
カウンセリングを受けるなど、自分の心をケアする行動をとり、精神的にも環境の変化に対応できるよう準備をしていきましょう。
熟年離婚後はあえて忙しくする
このように離婚を準備している段階はやることが多く、先に進んでいる実感もあるため気がつきにくいですが、実はかなりのストレスがかかっています。
そのため、無事に離婚したはいいものの、離婚後に抜け殻のようになってしまう人も少なくありません。
健康な精神でいるためには、カウンセリングを受けたり、離婚後しばらくは忙しくすることをおすすめします。
身体と頭を動かすことで、孤独を感じる時間を減らし、精神的な負担を和らげられます。
新たな出会いを探しに結婚相談所を利用するのもよし、仕事に打ち込むのもよし、趣味の時間を作るのもよし、とにかく忙しくすることが離婚後の生活のポイントです。