離婚を決断する中高年は増加傾向にあるといわれています。しかし、本当に熟年離婚を選んだ場合、幸せな「その後」が保証されているとは限らず、いったいどうなってしまうのか予想がつきづらい現実があるでしょう。
そこでこの記事では、50代前後の中高年が離婚を決断した場合、どのような「その後」が考えられるのかを「悪いその後」と「よいその後」に分けて詳しくご紹介していきます。妻や夫との離婚を考えながらも、将来が不安な方はぜひチェックしてみてください。
中高年が離婚を決断!悪い「その後」
そもそもなぜふたりが夫婦になったかというと、「ひとりよりふたりのほうが助け合える」という要素もあったはず。だからこそ、中高年が離婚を決断した場合、悪い「その後」を迎えてしまうケースが実際に発生してしまいます。
①経済的に生活できない
離婚を決断した中高年の悪いその後は、経済的に生活できない状態になってしまうことです。とくに、これまで専業主婦や短時間のパートで働いてきた妻が、いきなり世帯主になるとすると、収入がまったくもって追いつかない危険性があります。
貯金だって、あっという間に目減りしていくでしょう。子供がまだ中学生や高校生だった場合は、養育費などをもらったとしても突発的な出費が負担になるものです。「我慢して夫と暮らしておけばよかった」と後悔しても後の祭りとなってしまいます。
②一人暮らしで不便を感じる
長く連れ添った中高年が我慢の限界を迎え、離婚の決断に至った場合、「一人暮らしで不便を感じる」ことも悪いその後です。男だから、女だからという時代ではなくなってきましたが、それでも性別によって向き不向きなことが生活のなかであるものです。
例えば、家庭のなかでの防犯や力仕事の面では、やはり男手があるから安心できる部分が大きいでしょう。熟年離婚して不便な一人暮らしとなった場合、欠けたものをどうやって代替するか考えておかないと、行動が制限されていってしまう心配もあります。
③子供の人生に響く
自由を求めて離婚の決断をする中高年。しかし、それは同時に子供の自由を狭めてしまったり、場合によっては子供の人生に響いてしまったりするのも「悪いその後」です。高校生や大学生なら進路決定など、経済的・精神的にまだまだ親の手が必要な時期でもあります。
結婚話が持ち上がっている成人の子供なら、離婚した親に対する同居や経済援助の恐れが出てくるため、話が壊れてしまう恐れもあるでしょう。新しいパートナーとの再婚を希望している場合は、新しい生活自体を拒否され、親子関係にヒビが入る懸念もあります。
中高年が離婚を決断!良い「その後」
離婚を決断した中高年のその後は、悲惨になると確定しているわけではありません。離婚してよかったと、心の底から思える人生がスタートすることもあります。熟年離婚後の代表的な「良いその後」を見ていきましょう。
①配偶者に悩まされなくて済む
離婚を決断した中高年の良いその後は、「配偶者に悩まされなくて済む」ようになることです。性格の不一致、価値観の違い、果ては借金癖、浮気癖など、夫婦間に勃発するトラブルにはさまざまなものがあります。
気力や体力が下降してくる中高年だからこそ、これ以上の我慢はもう耐えられなくなるし、精神すらも病みかけてしまうものです。離婚の決断によって配偶者に悩まされなくて済むことは、第二の人生を健やかに過ごすためにも大きなメリットとなるでしょう。
②ひとりの余生を満喫できる
結婚を望まない若年層が増えつつある令和の時代。やはり、自分のやりたいことに制限がかかってしまうことがひとつの原因ともいわれています。その葛藤は、結婚して家庭を持ったといえども中高年の心の奥底にだってあるでしょう。
「ひとりの余生を満喫できる」のも、離婚を決断した中高年の良いその後です。気の合わない配偶者との結婚生活に縛られたり、配偶者の家族の介護に追われたりする犠牲的な生き方から解放され、これまで胸に秘めていた自己実現が可能です。
③新しいパートナーを探せる
家庭内別居や仮面夫婦など、険悪な状態のまま、配偶者との関係を継続している夫婦もいます。心から仲の良さそうな熟年夫婦を横目に、うらやましいと思ったり、自分を哀れに感じたりしてしまうでしょう。
中高年であっても、離婚の決断によって「新しいパートナーを探せる」ようになるのも良いその後です。50代向けのマッチングアプリや結婚相談所での出会いから、幸せな再婚生活につながっている方もたくさんいます。
中高年は後悔のない離婚の決断を!
「悪いその後」を参考にすると、経済的に困窮しないように仕事を確保すること、一人暮らしの不便に自分で対応できるようになること、子供とよく話し合うことで、中高年の離婚の決断が「良いその後」へとつながることはイメージできそうです。
離婚の決断に迷い、未来が見えない中高年は、まず抱える不安を解決していきましょう。不安を解決すれば、自然とその先が見えてくるものです。第二の人生をスタートすることになったら、ぜひ新しいパートナー探しにもチャレンジしてみてくださいね。